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発行:河出書房新社
四六判 縦195mm 横135mm 厚さ22mm 226ページ
定価 1,700円+税
ISBN 978-4-309-02547-6
Cコード C0093
初版年月日 2017年2月23日
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ドゥルーズになった「おれ」は『千のプラトー』第10章を書き始めた。狂気と錯乱が渦巻きながら23世紀の哲学をうみだす空前の実験。『現実宿り』を更新する異才の大傑作。
----- 「おれはドゥルーズだ」
ドゥルーズ&ガタリ『千のプラトー』の第10章を
ドゥルーズに憑依した坂口恭平が書き換える、
暴挙、あるいは冒涜
それはまだ誰も見たことがなかった。名付けられなかった。
まぎれもなく「哲学」であり、これぞ「文学」
この言葉の激流は何だ?音楽?ダンス?それも空き缶の中で。あらゆる文献?部屋の中には虎までいた! 稲妻?切り落とした自分の中指?焼きもせずそれを食べた。白と黒の中の極彩色?ガタリの持っていた小さな杖?病原菌そのもの。いや、これは小説だ。信じがたいことにここには言葉しか使われていない! 言葉がすべてをやっている。これは小説の奇跡だ。
――保坂和志
ドゥルーズなど読んだことがなくても大丈夫、いやドゥルーズへの予備知識は余計かもしれません。霊感に満ちたイメージの爆発的な噴出とともに語られるのはまぎれもなく「哲学」であり、同時にまだ誰も見たことのない文学です。ドゥルーズの予備知識はいらないという前言と矛盾するかもしれませんが、ここにはドゥルーズ=ガタリの全てと未來があります。だからこの小説を読んで誰よりもよろこんだのがドゥルーズであり、ガタリであることは間違いありません。そのドゥルーズとガタリもこの小説の登場人物でもあるのですが、どこで出てくるかは読んでのお楽しみ。
――河出書房新社 ドゥルーズ著作 担当編集
(版元より)